BL│約13万字│完結
寄生種と苗床が共存する世界を舞台にしています。身体と言葉を互いの内側へ根づかせながら、終わりの決まった日常を生きる二人の物語です。
少年院の刑罰で合成肥料になりかけた少年・樫 深蔭は、寄生植物が人間に根を張り開花するための施設へ送られます。そこで彼は、盲目の全寄生植物・清澄 靭の特級適合苗床に選ばれました。 喰われるために生かされた少年と、彼を喰らって咲く少年は共に食事をし、点字を打ち色を教える日常のなかで、間違いから生まれた嘘を本物にしていきます。
『人はどのように他者を自分の中へ残して生きるのか』というテーマで書きました。深蔭と靭は、普通に説明し合うだけでは届かないものをお互いに抱えています。会話や点字で話し続けた末に、二人で辿り着いた言葉が短歌です。